
ニュージランド航空は、輸送規約で AirTag などの荷物トラッカーの使用を禁止しているということです。
同社の輸送規約には「As products such as the AirTag and Tile are portable electronic devices that cannot be turned off, dangerous goods regulations currently prohibit them from being carried in checked-in luggage.」(AirTagやTileなどの製品は、電源を切ることができない携帯型の電子機器であるため、現在、危険物の規制により預け入れ荷物として持ち込むことができません。)との記載があり、同社が GPS トラッカーの使用を禁じていることがわかりました。
この方針は、同じスターアライアンスメンバーのルフトハンザでも行われていましたが、同社は後にこれを撤回しました。
Apple の AirTag に代表される荷物トラッカーは、位置の特定に Bluetooth を使用しており、電源を切る方法が存在しないため、一見するとニュージーランド航空の主張は正しいように思います。
しかし、FCC の製品認証プログラムでは、Wi-Fi と Bluetooth が航空機の運行に悪影響を与えないことが要求されているため、電波を発する機器として危険物とは言えません。また、機内 Wi-Fi や一部の航空会社では機内エンターテイメントシステムと乗客のワイヤレスイヤホンを接続する機能が Bluetooth で提供されていることからも、安全性上の問題はなく、同社の輸送規約は不正確なものです。
にも関わらず、航空会社が AirTag などの預け入れを禁止したい背景には、ロストバゲージ時の対応の複雑さを回避したい意図があるとみられ、過去にはカンタス航空やアメリカン航空などでも同製品を使用し発生した顧客トラブルが存在します。
現時点で、ニュージーランド航空がこの対応を変更するかは不明ですが、同社の今後の対応に注目が集まりそうです。
Via: SimpleFlying