本日、ボーイングがエバレット工場から747-8F最終号機がロールアウトしたことを発表しました。

747最終号機となったのは、アトラス航空向けの747-8Fで製造番号は67150、同航空ではN863GTとして登録される機体です。1,574機目となった747は、23年1月に試験飛行を行った後、アトラス航空へ納入されます。

ボーイング747シリーズは、1967年9月より生産が開始され、初号機は69年2月に初飛行、翌70年にキックオフカスタマーであるパン・アメリカン航空へ納入されました。747は、世界で初めて量産が行われたワイドボディ機であり、リリースからA380が登場するまでの37年間に渡り、世界で最も座席数の多い航空機でした。

日本においても、黎明期より日本航空により747シリーズの運行が開始され、累計114機を保有し世界一の保有数を誇るなど、日本の空でも大きな活躍を見せました。しかし、近年においては777に代表される双発ワイドボディ機や、787のような中型機の航続距離の向上で、エンジンが4発で経済性に劣る747は航空会社から追われる運命でした。

しかし、貨物型においては一定の需要を維持し続け、日本では日本貨物航空が747-8Fを運行しており、747の最終号機が貨物型となったことが証明するように、貨物機としては多くの顧客から支持されています。

今回の製造終了を受けて、747および767プログラムのボーイング副社長兼ゼネラルマネージャーであるキム・スミス氏が以下のコメントを発表しています。

『半世紀以上にわたり、何万人もの献身的なボーイング従業員が、本当に世界を変えたこの壮大な飛行機を設計し、製造してきました。この飛行機が今後何年も世界中を飛び続けることを誇りに思っています』

 

Final Boeing 747 Airplane Leaves Everett Factory